第2部のはじめに~思考は人生の行動のためにある

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「人生は10%が自分に起こることで、残り90%はそれに対して自分がどう反応するかで決まる」ー C・R・スウィンドール
「物事自体が人を悩ませるのではなく、物事に対する考え方が人を悩ませるのである」 — エピクテトス

メタ思考モデルの中の行動

第1部からの読者の方は、いったい第2部ではどんなことが書かれるのだろうと思っているかもしれません。シンプルワイズの第1部では、「思う、考える」が文字通りの「思考」のプロセスとすると、どのような順番になるかを解説したのが「メタ思考モデル」です。

思考のプロセスを体系的に表すと、スタートとゴールがありますが、スタートの前には何があるのか、ゴールの後には何があるのかを考えたことはあるでしょうか。私が考えたのは、スタートの前には「インサイト」という領域が思考領域とは別に存在するのではないかという仮説です。

第1部では、思考のスタートである「インサイトパス領域」では5つの「意」(意味、意思、意図、意志、意義)が発生し、「記憶中枢領域」を経由して「思考プロセス領域」へ移行すると解説しています。そして「思考プロセス領域」では「結論」がゴールになり「記憶中枢領域」に保存されます。

ここで思考プロセスが終わるかというと、ゴールの後に何があるかがまだ表されていません。思考を体系化すると、ゴールの後には「行動(アクション)」と表されるのが一般的です。

記憶中枢領域に戻った「結論」は、前述の5つの「意」と共に行動を起こすためのきっかけ、動機となり、行動時の思考を表す「思考プロセス領域」へと移行します。このような大きな流れを第1部では「メタ思考モデル」としました。

テトラモデルによる思考

考えるだけで終わるのは、思考ではなく妄想です。若かりし頃の私は、思考の後は行動あるのみで「Think – Try – Test」というロジックを持っていました。

これは、まず考えて(Think:思考)、できると思ったら試してみて(Try:試行)、うまくいったら市場テスト(Test:実証)してみるという流れです。若い時はこれでうまく回っていました。

人生後半戦になる頃には、時代が変わり、社会環境も、世界情勢も変わってきました。かつての「3つのT」では、社会の変化に追いつかなくなったことを身に染みて感じるようになりました。

ここで、もっと速く行動サイクルを回すか、それとも、行動時の思考段階に重心をおいて考えるようになり、「テトラモデル」という思考法を発案しました。このモデルは日常(ワイヤー)、習慣(ソリッド)、人生(コア)」の時間軸で整理しています。

思考のゴールは行動時の思考である「テトラモデル」であり、ゴールの後は行動の「結果」という事実になり、さらに「記憶中枢領域」へフィードバックされます。ここまでが第1部のおおまかな流れです。まだ第1部を読んでいない方は、興味があれば一読してみてください。

「FOR WHAT」が解決してくれた

第2部は、実際の行動と思考の関係を、私の体験と周囲で起きている事柄を観察した記録と記憶を元にして記事にしています。最初は「思考は行動の元になる、行動は思考の結果である」と考えましが、自分の感覚とは異なっていました。

次に「なぜ行動をするのか」「どのように行動するのか」を思考するのかだと考えてみましたが、まだすっきりしませんでした。「WHY-HOW-WHAT」を思考と行動の関係にあてはめても、私の思考と行動の関係性の答えにはなりませんでした。

このような状態がしばらく続き、新型コロナで行動を抑制しなければならず、再び「思考は何のためにするのだろうか」と考え始めました。そこですぐに気が付いたのが「WHY(なぜ)」ではなく「FOR WHAT(なんのために)」と考えることでした。

私にとっては「なぜ」は抽象的で、「HOW(どのように)」との接続が上手くできなかったことに気づいたのです。具体的に「FOR WHAT(なんのために)」と対象を明確にすることで対象となる「WHAT」への道筋が見えてきました。

WHY(なぜ)⇒FOR WHAT(何のため)⇒HOW(どのように)⇒WHAT(何を)と直線的に考えるのではなく、WHY→FOR WHAT、WHY→HOW、WHY→WHATといくつものルートで考えると、自分の思考と行動の関係性に納得するようになったのです。

目的と目標

次に、WHAT TO DO(何をすればよいか)、HOW TO DO(どのようにすればよいか)と考え、WHY TO DO(なぜすべきか)はFOR WHAT TO DO(何のためにすべきか)と考えればよいのかと一人腑に落ちたのを覚えています。(文法的、英語話者の用法としては不自然ですが)。

思考プロセス領域では「なぜ?」を考えるのは、抽象的に幅広く考えるだけではなく、「目的」を考えます。行動プロセス領域では「何ために?」と具体的な「目標」を考えることで理解しやすくなりました。

これが行動時の思考としての「テトラモデル」の始まりにつながります。「テトラモデル」は実際の行動を自分の体験と観察、考察を繰り返すことで、少しずつ積み上げた「結果」です。

11番目のテーマは未来へ

この「結果」に至るまでの過程を「学び、情報、時間、お金、仕事、生活、健康、人間関係、社会関係」という日常で誰もが向き合う10のテーマ「メタ思考モデル」と「テトラモデル」の視点で理由付け、すなわち「FOR WHAT」の視点で記事を作成しています。

11番目のテーマだけは「創造性」をテーマとしています。これは、行動時の思考の先に見えた思考です。行動は身体が伴いますが、思考は身体が伴わなくても可能です。これは思考は行動とは違い、時間的な限界を超越することを意味します。「創造性」とは未来へ続く思考をテーマとしています。妄想と思われても仕方ありませんが。

それでは第2部の最初の記事「なぜ、『学び』に卒業があると思うのか?~学ぶことは本能であり、欲求でもある」から始めます。

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Posted by M. Ichiro