6.行動プロセス領域~テトラモデルによる解

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「賢明に考えることは最高だが、賢明に行動することはさらに最高である。」- ゲーテ
「泳ぎながら泳ぎ方を学ぶように、我々は行動しながら、その行動の意味を考え続ける。」ー 不詳

人間は何のために考えるのか?

「思考→記憶→行動」で表せる直線的な流れは、現在では個別の動きではなく、ほぼ同時に行われていることがわかっています。この流れは、脳と身体が物理的に分かれていることから始まり、概念的な頭脳による思考が行動を司っているという考えを元にしています。

SimpleWizeのメタ思考モデルで示す「行動プロセス領域」は、行動状態でも思考は継続しているが、「思考プロセス領域」の思考とは異なっているという仮説を立て、どのような思考状態が適しているのかを想像の域を超えてい3つのモデルで表しました。

「人間は何のために考えるのか?」と問いを立てたときに、思考のための思考よりも、行動のための思考を行っているというスタートラインに立ち、「行動プロセス領域」すなわち行動時の思考としてお話ししていきます。

立体的思考で速さを追求

「行動プロセス領域」での思考の情報源は、主に「記憶中枢領域」で整理された情報です。ここには、「インサイトパス領域」から受け継がれた「5つの意」や、「思考プロセス領域」で導き出され新たに固定化された「結論」が含まれます。また、緊急時や素早い判断が求められる場合には、「インサイトパス領域」や「思考プロセス領域」から記憶中枢を経由せずに直接的に得られる情報(ショートカット)もあります。

そして、これらの情報の元となる時間経過によって変化する「身体知」と「経験値」も逐次発生します。「行動プロセス領域」での思考は、他の3つの領域とは異なり、情報処理能力の中で処理速度と行動への反映速度が重要になります。単に速さを追求するだけではなく、適切な速さで思考を行動への反映が必要です。

これらの思考を実現するには、平面的な思考では距離が離れている思考同士の同期はとりにくく、つながらないかもしれません。視点を変えると、平面的な思考では行動の原動力となる動機に至るまでに時間がかかります。これを回避するには立体的思考、空間的思考による同期によって、行動の動機を導くことが肝要になります。

「行動プロセス領域」の思考モデル

「行動プロセス領域」に必要な思考モデルは、行動を制御することだけが目的ではありません。そこには、「インサイトパス領域」で始まり、「思考プロセス領域」で熟考され、「記憶中枢領域」で整理されたという経緯をすべて背負いながら行動することになります。

なおかつ、質と量とスピードを適切に配分しながら、実際の行動に反映させるには、物理的な「脳」と概念的な「頭脳」だけでは対応できない場合もあります。現在では外部の能力を利用したり、頼ることができますが、人間の進化は自らの能力を高めることで可能にしてきました。

この歴然とした事実を、最小単位の立体構造であるテトラ構造を基にして「テトラモデル」とした構想をこれからお話しします。テトラモデルの主体は「ワイヤーモデル」「ソリッドモデル」「コアモデル」の3つのモデルになります。詳しくは第2章でお話ししますが、概要だけを紹介します。

テトラモデルと正四面体

テトラモデルを理解するには、立体としての正四面体をイメージする必要があります。物理的な物体ではなくイメージとして持つことで、いつでもどこでも持ち歩くことができます。このイメージ想起ができるか否かが、テトラモデルの最初の理解になります。

正四面体は、4つの点(頂点)、6本の線(辺)、4つの面(正三角形)で構成されます。6本の線は同じ長さで、4つの面は同じ大きさの正三角形になります。これを立体に組み立てると正四面体になりますが、ピラミッドとは異なります。多くのピラミッドは底面が正四角形(正方形)です。イメージしてみてください。

このようにAIに指示しても、AIでもなかなか一度で立体図を作成できません。むしろ人間の方が視点を移動して動的にイメージしやすいはずです。立体の正四面体は内部が空洞なのか、個体なのか、重量などはイメージできませんが、テトラモデルではこの点についても説明します。

3つのテトラモデル

点が4つなのは最小の立体の構成要素であることが条件ですが、思考の要素も4つに絞ることにも繋がります。点と点を結ぶ線は最短距離にあり、思考のスピードを維持できます。面は点と線で構成され思考の広がりを意味します。そしてこれらの要素で囲まれた正四面体は、思考の内部と外部を明確に分離できます。

  1. ワイヤーモデル
    点と線だけのモデル。最もシンプルなモデルで、日常の行動での利用に適しています。
     
  2. ソリッドモデル
    面で構成されたモデル。面の思考により漏れの思考と対極にある点から客観視でき、習慣、ルーチンなどの行動の繰り返しに適しています。
     
  3. コアモデル
    立体の内部にある各頂点から等距離にある重心(中心)を第5の点(コア)として考え、より長い期間、人生を考えるときに適しています。

さらに詳しい解説は第2章をご覧ください。