独学にはメリットとデメリットがあるが、デメリットは解消できる
独学は「単独学習」の意味で、自分一人で学ぶことです。
集団教育とは違って、予め決められたカリキュラムや教材、スケジュールに縛られず、自分の都合の良い時間、場所、方法、スピードで学習することができます。
しかし、独学にはデメリットもあります。質問ができる固定的な指導者もいなく、モチベーションの維持や不安になった時に相談する相手もいません。なにからなにまで自分一人で行うのが原則です。
インターネットの発展によって、独学のデメリットは少なくなりました。公的機関や専門機関、オープンデータなど、信頼できる情報が豊富になったのも、その理由の一つです。
オーソドックスな書籍による学習もインターネットを利用して読んだり、入手することもできます。インターネットを通信手段として使えば、時間差はありますが、コミュニケーションも可能です。
このように独学を行う環境の変化によって、現在はインターネット抜きでは独学を考えられません。
インターネットを利用できない人は過去の閉鎖的な独学しか方法がなくなりますが、同じ独学でも差が生じるのは否めません。
無意識を意識し、アップデートを習慣化する
独学に限らず、何かを継続するためには習慣化することが効果的です。習慣とは無意識に行う行為で、良い習慣も悪い習慣もあります。
習慣化することで、無理して頑張ったり、我慢することなく自然に行動できるようになります。習慣化するには「無意識に行う」を意識する必要があります。
例えば、なにかを学んで身に付けようとするときに、誰かに教わることを考えるのであれば、「学ぶ=教わる」という習慣になっていると言えます。もし、独学が習慣になっていれば、教わる人を探したり、選んだりする必要がなくなります。
また、教わることで知識や技能を得ることができますが、教わる人のレベルや範囲に依存することになります。これが教わる習慣の限界です。独学の目標は一定のレベルに達することではなく、常に昨日の自分よりも良い状態にすることです。
一方で、過去の経験の延長として自然に身についた習慣は、新しいことに更新または挑戦できないというデメリットがあります。
これからの習慣化は、常に新しい情報や経験を取り入れるアップデート型の習慣化でなければなりません。
書籍だけで独学をしようと思っても、書籍は発刊されたときの情報で、最新ではない可能性があります。独学を習慣化するのであれば、デジタル情報を活用して、常に最新の知識や情報にアクセスしアップデートすることが必要です。
自律が必要なわけ
自律とは、自分で決めること、自分で決めたルールを守ることです。他の人に依存せずに、良好な人間関係を維持しながらも自律心を養うことができます。
自律するためには、自分の現状を受け入れ、社会状況を踏まえて自分自身を客観的に観察し、自分に合った基準を持つことが必要です。
この基準は、過去の経験や常識にとらわれず、常にアップデートする必要があります。過去の基準で自分を判断してしまうと、自分の可能性や成長を制限することもあります。
「自律心」は、人生後半になると特に重要になります。人生後半は、人生前半とは異なるライフスタイルを持つことが求められ、自律あっての自立と言えます。
経済的にも、人間関係でも自立していると思っても、精神的な自立をしていなければ、独学はおろか日々の生活も自立していないと言えるかもしれません。
自立するためには、自分で決めたことは守ることが大切です。特に、自分のマイルールとなる基準を持つことが重要です。
自分の基準を持つことで、自分の判断や行動に責任を持つことが自律になります。自分の基準を持たないと、他人の意見や流行に流されやすくなるからです。
「独学・習慣・自律」は人生後半に必要不可欠
人生後半は、人生前半とは異なるライフスタイルを持つことが求められます。経済的にも、人間関係でも自立していることは重要ですが、それ以上に重要なのは、精神的な自立を行うための「自律心」です。
自律心があれば、自分の人生や生活の方向性を決め、自分の行動を自分でコントロールすることができます。また、新しい知識や技術を身に付け、社会の変化に対応することができます。
自律心を身に付けるためには、独学や趣味、ボランティアなど、自分の好きなことをして、自分の可能性を広げることが大切です。また、常に新しい情報を収集し、自分の基準をアップデートすることも重要です。
「独学・習慣・自律」は、人生のどのステージでも必要ですが、人生後半だからこそ重要です。
独活は孤独のすすめではありません。独活者同士のコミュニケーションもありますので、孤独だ、寂しい、ということはありません。独学も独活の1つです。
人生後半は終活より独活に力を入れてはどうでしょうか。夫婦で独活というのも楽しいものです。