人生後半戦を「かしこく生きる」ために(2):変化を受け入れる

前回は、人生後半戦における4つの課題として、1)労働寿命についてお話ししました。今回は、2)国内基準と世界標準のギャップ、3)国際化からグローバル化への意識改革、4)安定から変化へについてお話しします。

2)と3)は唐突に感じるかもしれませんが、個人と社会の関係が、実は自国と世界の関係と共通した考え方があることをお話ししたいと思います。

 

 

国内基準と世界標準:自分基準と社会標準

 

世界的な広がりの中で、各国は自国の基準と世界の標準の板挟みとなる状況に直面しています。企業や組織では国際的な標準に合わせることが求められる一方、個人の生活レベルでは自分なりの基準が重視されがちです。

「基準」とは最低限の条件を指し、「標準」は一般的な水準を意味します。基準は違いを認め、標準は共通性を重んじる概念です。英語のstandardはこの両者を含むダブルミーニングの言葉ですが、一般にダブルスタンダードとは基準の二重化を指します。

日本語の「基準」には規範的な意味が強く、「標準」には平均的・一般的という意味合いがあり、語感が曖昧になりがちです。結果として、自国と世界の関係性も曖昧になる側面があります。

今後は自国と世界、個人と社会とい観点でも、状況に応じて適切に基準と標準を使い分ける必要があります。そうすれば、ダブルスタンダードという言葉の意味自体も変わってくるでしょう。

 

 

国際化からグローバル化へ:個人中心から社会全体へ

 

「国際化」は国家間の関係を指し、「グローバル化」は世界全体を視野に入れた概念です。日常的にも、国際化は個人間の関係、グローバル化は社会全体と視点を変えることができます。

今では当たり前になった情報化も国際化とグローバル化では目的が違い、情報通信が発達するまでは、国家間の情報格差が大きかったことは周知の事実です。

個人の情報収集も、自分自身の周りの社会から情報を得ていた時代から、個人でも情報を簡単に収集できるようになり、情報格差の縮小にも役立っています。

その結果、情報を共有する小集団が多数形成され、従来の単一社会構造から、多様な小集団で構成される社会へと変容しています。大きな社会よりも同じ関心を持つ小集団の社会が増えています。

こうした小集団化が進めば、大きな社会を維持するためには新たな価値観や、共通の軸として宗教や民族のつながりなどが重要視されます。必然的に個人の集団と全体としての社会形成のバランスが重要になります。

日本の高齢社会においても、高齢者を単に個人の集団とみなすのか、全体の一部とみなすかで社会との関係は変わってきます。このように日常でも個人と全体のバランスを意識することが不可欠です。

 

 

安定・安全・安心から変化へ:AIとロボット時代の生き方

 

人間は集団生活を通じて安全と安定を追求し、それによって安心を得てきました。集団活動が組織化されるにつれ、社会を維持する基準や規範が生まれました。

小集団から大集団へと成長し、やがては国家が確立されグローバル化が進行しました。人類の進化には常に大きな変化の連続があったと言えます。

そして今、人工知能(AI)とロボット技術の飛躍的進化により、新たな革命的変化が起きようとしています。これは単なる科学技術の発展ではなく、人間の知的活動を機械が代替する変革です。

この変化を矮小化して受け入れず、対応が遅れると、様々な課題を解決するチャンスを逃してしまう可能性があります。時代の変化に柔軟に対応し、新しい働き方や生き方を模索することが重要なのです。

 

 

現代社会は、変化のスピードがかつてないほど加速しています。人生後半戦はこの変化を乗り越え、より豊かな人生を送るために、4つの鍵を握ることが重要です。

1. 労働寿命:人生100年時代の働き方

人生100年時代と言われる現代、定年65歳という考え方はもはや通用しません。自分の能力や体力、そして人生の目標に合わせて、柔軟に働き方を選択することが求められます。

2. 国内基準と世界標準:自分の基準と社会の標準

「国内基準と世界標準」を「自分の基準と社会の標準」に置きかえると、様々な問題が見えてきます。これらの問題を解決するためには、両者の違いを理解し、統一と使い分けが重要になります。

3. 国際化からグローバル化へ:視点の違いを理解する

国際化によって個別の交流が増加し複雑な関係性が発生する一方で、グローバル化による社会全体での交流も並行して行われるようなると、双方のバランスをとりながら適正な関係性が求められるようになります。

4. 安定・安全・安心から変化へ:AIとロボット時代の生き方

AIとロボットの進化は、私たちの生活や仕事に大きな変化をもたらします。変化を恐れず、積極的に新しい技術を取り入れ、新しい可能性を探していくことが重要です。

以上のような4つの鍵において変化を受け入れることこそが、人生後半戦を「かしこく生きる」ための重要な鍵になります。変化に抵抗するのではなく、変化をチャンスと捉え、積極的に行動することで、より豊かな未来を目指しながら人生を送ることができるのではないでしょうか。

 

 

 

CHNGEとCHANCEはGとCの位置文字違いです。
Gには小さなTが含まれ、これをとるとCになります。
TとはTaboo、Troubleといわれています。
TabooとTroubleに挑戦する気持ちが大切です。ちなみに挑戦もCHALLENGEでGが含まれますね。
いぜれにせよ「変化する」には勇気が必要ということです。
勇気はCOURAGEで・・・(おあとがよろしいようで)