最近、気になった数字! 「5」「51」「6578」「7」「40」

高齢者の定義「5歳引き上げ」

時事ドットコム

政府は23日、経済財政諮問会議(議長・岸田文雄首相)を開き、ウェルビーイング(身も心も満たされた状態)社会の実現に向けた…

 

「ウェルビーイング」「学びなおし」「リスキング」と、最近の耳触りのよい単語が並んでいる。なんのことはない、要するに、高齢者と呼ぶ基準を65歳から5歳引き上げて70歳にしようという話である。

これを年金受給年齢の引き上げに結びつける論調もあるがようだが、基準は数字であって、呼び方と一致しなくても問題はない。5歳刻みでなくても1歳刻みのようにの柔軟な基準設定が可能だ。

国際基準では65歳を基準にして人口構造の比較をしているので、65歳という基準は必要だ。ただ国際基準と国内基準が異なっても問題ないはずだ。

今の時代は、65歳、70歳、75歳のように、どのような刻み方をしても瞬時に計算できるだろう。おそらく統計を作っておられる行政側の現場の方々は理解しているにちがいない。

理解できていないのは、行政を制度化するための法律を作る方々の理解が追いついていない可能性がある。高齢者と呼ばれて本人が納得すればそれでよいのだと思う。

車に貼る高齢者マーク(もみじマーク・四つ葉マーク)の努力義務と同じで、本人次第ということだ。それを耳触りのよい言葉を散りばめても、当の高齢者は理解できないかもしれない。

 

 

被保険者数51人以上の企業等

【事業主の皆様へ】従業員数が「51~100人」の企業等で働くパート・アルバイトや配偶者の扶養の範囲内でお勤めの方が、20…

 

社会保険の適用拡大が、2016年に501人、2022年に101人が行なわれ、そして2024年10月には51人と段階的に拡大される。企業側にとっては新たに51人の壁ができたのである。

51人以上の企業は、短時間労働者にも社会保険を適用しなければならないという壁である。企業側にとっては、社会保険料は労使折半なので、企業側の経営予算に社会保険料を組み込む必要がある。

ボーダーラインの人数の企業にとっては資金繰りにも影響する。新型コロナ禍で特別貸付を利用した企業は、再び資金繰りに頭を悩ませるかもしれない。

一方、短時間労働者とは、「20時間以上、8.8万円以上、2ヵ月以上、学生除く」が対象になる。この条件が、最近の人手不足と賃上げの状況に適しているかは再検討が必要だ。

そして当の短時間労働者(パート・アルバイト)の方々も、時給は上がっても、保険料を差し引かれるのでは、可処分所得は増えないかもしれない。

根本的に、所得税の103万、150万、201万に加えて、社会保険料の106万、130万の壁を計算しながら働くこと自体が、日本の労働意欲や労働環境の足枷になっているのだろう。

 

 

大企業健保の赤字、過去最大6578億円

日本経済新聞

【この記事のポイント】・赤字の健保組合が増えて24年度は全体の9割弱に・加入者に課す保険料率を引き上げる動きが広がる・収…

 

日本には国民皆保険制度があり、国民が必ずいずれかの公的医療保険に加入し、お互いの医療費を支え合いながら、誰もが平等に医療を受けられる仕組みがある。

公的医療保険には、被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度の3つがある。75歳までは被用者保険か国民健康保険のいずれかに加入しなければならない。(被用者:企業の従業員)

被用者保険には、大企業が運営する「健保組合」と中小企業が加入する「協会けんぽ」がある。75歳前に被用者が退職したときには国民健康保険に加入することになる。

 

問題はここから

赤字が増大したのは健保組合で、組合の約9割にのぼる。ここで問題となるのが赤字の原因で、健保組合だけに生じる問題ではないということだ。

高齢者が窓口で支払う医療費は原則1割負担(一定以上の所得者は3割)である。残り医療費が高齢者医療制度から支払われている。

その財源は、国と自治体が5割、健保組合と協会けんぽ、国民健康保険の三者が4割、高齢者が支払う保険料が1割となっている。

健保組合の場合、保険料の5割が保険給付金(医療費)で、4割が前述の高齢者医療への拠出金である。つまり、現役(被用者)の保険料の4割が高齢者医療制度に拠出され、赤字原因の一つになっている。

また、医療技術の革新も進み、新薬や高度な医療などの治療法が開発される一方で、医療費の高額化が進んでいる。さらに、「子ども・子育て支援金」も医療保険に上乗せされ、実質保険料率は上昇する。

医療保険の他にも、介護保険や税金、年金などを含めた国民負担率は高水準である。すべて国民の義務ではあるが、これらを支える経済の見通しは未だ明るいと言えないのが現状の最大の問題である。

 

 

認知症高齢者 2040年7人に1人

nippon.com

「2040年、高齢者のほぼ7人に1人が認知症になる」。厚生労働省が発表した推計だ。…

 

認知症の研究は現在進行形である。認知症の症状が見られるようになってから、検査を行い原因を突き止めるのが現在の一般的な流れである。

事前に検査をしながら予防することはあまりない。理由は、自分が認知症だと自覚するのは抵抗がある点だ。特に、身体的に異常がない場合は予防行動はとらないであろう。

私が今一番に恐れているのが認知症である。認知症の原因で最も多いのはアルツハイマー型と言われている。その他にも血管性認知症という脳梗塞や脳出血が原因となる認知症である。

心不全がある私にとって、心房細動による血栓が脳血管に詰まり、脳梗塞を起こす可能性がある。予防のために、通院、検査、投薬、生活習慣には万全を期しているつもりだ。

なぜここまで認知症予防に気を配っているかというと、私の両親は二人とも認知症になり、介護と看病を長期にわたって行ったからだ。

認知症は本人だけでなく、周りの人の生活にも多大な影響を与えることを身をもって経験したからである。認知症の検査や治療はプロに任せるしかない。

日本の高齢社会は認知症によって社会に深刻な影響を与えるだけでなく、あらゆる制度やルールを根本的に見直さなければならなくなるかもしれない。

2040年に7人に1人ではなく、もっと増えているかもしれない。私たち一人ひとりの備えも急務になっている。

 

 

じつは、40代から急増する「突然死」

現代ビジネス

上皇陛下の心臓バイパス手術の執刀医として知られる天野篤医師。外科医としての名手であるいっぽう、予防医学を熱く説く論客とし…

 

40代で突然死は早すぎる。

突然死は、死ぬ準備などできていないし、そんなことを考える時間さえない。苦しいと思ってから意識がなくなるまで数分である。人生後半戦になれば、どんなに重病でも生きたいし、せめて死を受け入れる心の準備をしたい。

私は心筋梗塞を起こし、運よく蘇生措置が間に合い、ICUで2週間過ごして生還した。私の友人は、間に合わず、40代で帰らぬ人となった。

生きているのは運がよかっただけかもしれない。あれ以来、私の人生は変わった、と言いたいところだが、変わったのは人生ではなく私自身だ。今でも、ときおりこのまま眠って目が覚めなかったらどうしようと思うことがある。

紹介した記事は、LDL(悪玉コレステロール)が血管内でプラーク(柔らかい塊)ができ、それが血栓になり、心筋梗塞や狭心症の原因になったり、脳の動脈や頸動脈に詰まると脳梗塞につながると解説している。

また、治療薬もある一方で、LDLは減らせてもHDL(善玉コレステロール)は増やせないので、生活習慣に注意しなければならないと解説している。もし、健康を考えているなら、まず血液の健康を考えるべきだと私も思う。

健康に良いものを食べている、運動もしている、どこか痛いとこがあるわけでもない、というような自己判断な根拠ではなく、客観的な判断を仰げる血液検査は定期的にしたほうがよい。

それが自分の健康管理にもつながり、ひいては前述のような高齢社会、社会保険料、医療費負担、認知症などの不安解消にもつながるのではないだろうか。健康管理は対策も大切だが、予防も大切にしなければならない。